10/3までに2021年のJ1第31節が終わりました。残り7節となったところで、J1残留ラインがこの辺りかな?というのがだいぶ見えてきた気がします。
31節終了時点の下位順位表
まずは、下位8チームの順位から。
順位 | TEAM | 勝点 | 試合数 | 得失差 |
13 | 柏 | 34 | 31 | -12 |
14 | G大阪 | 33 | 31 | -14 |
15 | 清水 | 32 | 31 | -15 |
16 | 徳島 | 29 | 31 | -18 |
17 | 湘南 | 27 | 31 | -7 |
18 | 大分 | 24 | 31 | -27 |
19 | 仙台 | 23 | 31 | -26 |
20 | 横浜C | 22 | 31 | -41 |
割りと動きのあった1節であったと思います。柏が仙台と引き分け、札幌に敗れたG大阪を抜きました。清水は福岡に勝ったものの順位は変わらず。徳島は鳥栖に勝ち、湘南を抜いて降格圏から脱出。湘南は横浜Mに敗れて徳島と入れ替わり降格圏へ。大分はC大阪に勝ち仙台を抜き、横浜Cは、鹿島に勝利し勝点3を積み上げました。
勝点37で残留?
前回と同様に、下位8チームが1試合当たりどのくらいの勝点を得ているのかを対戦チームごとに出してみました。
1位 | 川崎 | 3/14 | 0.21 | 11位 | 札幌 | 6/12 | 0.50 |
2位 | 横浜M | 5/15 | 0.33 | 12位 | C大阪 | 13/13 | 1.00 |
3位 | 神戸 | 6/13 | 0.46 | 13位 | 柏 | 11/12 | 0.92 |
4位 | 名古屋 | 9/13 | 0.69 | 14位 | G大阪 | 14/12 | 1.17 |
5位 | 浦和 | 8/13 | 0.62 | 15位 | 清水 | 15/13 | 1.15 |
6位 | 鹿島 | 11/14 | 0.79 | 16位 | 徳島 | 12/11 | 1.09 |
7位 | 鳥栖 | 9/13 | 0.69 | 17位 | 湘南 | 16/10 | 1.60 |
8位 | 福岡 | 13/12 | 1.08 | 18位 | 大分 | 16/9 | 1.78 |
9位 | 東京 | 8/14 | 0.57 | 19位 | 仙台 | 21/12 | 1.75 |
10位 | 広島 | 11/12 | 0.92 | 20位 | 横浜C | 17/11 | 1.55 |
例えば、下位8チームは、首位の川崎に対して今季14戦し勝点3(11敗3分)を得ています。これを1試合当たりに換算すると、3÷14=0.21となります。1勝1敗1分けの時の平均勝点が4÷3で1.33となるので、VS川崎ではほぼ勝点獲得が期待できない状況にあることが分かります。
これを全チームに対して計算をしました。当然、同じチーム同士は対戦できませんので、例えば、柏からの獲得勝点は、他の7チームの対戦成績から計算しています。
大まかに、上位のチームからは勝点が取りにくく、下位チームに行くにしたがって多くの勝点を得やすい、という傾向が出ています。当然ですね。それにしても上位3チームは突出しています。
一方、8位・福岡のように順位の割に勝点を放出しているチームがあるのも確かです。福岡目線だと、取りこぼしが多いということが数字で表れていますね。
これは、下位チームについても言えます。13位の柏は対下位チームで勝点をあまり放出しておらず、降格圏に沈む17位湘南~20位横浜Cは、逆に下位チームにも勝点を放出しがちであることが表れています。
このチーム別1試合当たり勝点を残りの対戦カードに当てはめ、下位8チームが今後どれだけ勝点を積み上げることができるかを予想してみました。
チーム別1試合当たり勝点から予想する今期の残留ライン
順位 | TEAM | 勝点 | 予想獲得勝点 | 合計 |
13 | 柏 | 34 | 6.66 | 40.66 |
14 | G大阪 | 33 | 5.93 | 38.93 |
15 | 清水 | 32 | 4.57 | 36.57 |
16 | 徳島 | 29 | 7.71 | 36.71 |
17 | 湘南 | 27 | 7.66 | 34.66 |
18 | 大分 | 24 | 8.34 | 32.34 |
19 | 仙台 | 23 | 7.32 | 30.32 |
20 | 横浜C | 22 | 7.21 | 29.21 |
柏の対戦相手は、順に清水・浦和・名古屋・C大阪・福岡・札幌・大分となっています。上で出したチーム別1試合当たり勝点を足していくと、1.15+0.62+0.69+0.83+1.08+0.50+1.78=6.66となります。今までの結果からいくと、柏は勝点6.66を積み上げることが期待できます。現在の勝点34に予想獲得勝点を足すと、柏の合計勝点は40.66になります。
注目は清水で予想獲得勝点が4.57しかありません。これは、清水の残り試合が柏を除いて上位~中位ばかりで下位との対戦がないためです。清水の予想獲得勝点は36.57でおおよそ37になります。
また、予想獲得勝点で考えると、降格ライン1つ上の徳島の勝点が36.71とおおよそ37になります。
この残留ラインギリギリ上にいる2チームの予想勝点がおおよそ37となることから、TK blogでは今シーズンの残留ラインを勝点37と予想しました。
順位 | TEAM | 勝点 | 試合残 | 1試合当たり勝点 | 勝点37まで | 1試合換算 |
13 | 柏 | 34 | 7 | 1.10 | 3 | 0.43 |
14 | G大阪 | 33 | 7 | 1.06 | 4 | 0.57 |
15 | 清水 | 32 | 7 | 1.03 | 5 | 0.71 |
16 | 徳島 | 29 | 7 | 0.94 | 8 | 1.14 |
17 | 湘南 | 27 | 7 | 0.87 | 10 | 1.43 |
18 | 大分 | 24 | 7 | 0.77 | 13 | 1.86 |
19 | 仙台 | 23 | 7 | 0.74 | 14 | 2.00 |
20 | 横浜C | 22 | 7 | 0.71 | 15 | 2.14 |
仮に残留ラインが37であったとした場合に清水は残り7試合で勝点5を積み上げる必要があります。1試合当たりに換算すると0.71ずつです。同様に徳島は1試合換算で1.14、17位の湘南は1.43となります。今までの各チームの取ってきた1試合当たりの勝点から考えてもこのあたりに落ち着くような気がします。
残りのカードと勝点37の取り方
以上のように、残留ラインを37と予想しましたので、各チームがどのようにすれば勝点37まで到達できるかについて考えてみました。
13位・柏
柏は残り7試合で勝点3を取ると37まで到達します。残り7戦で1勝又は3分けで到達です。
柏の残りの対戦カードは、以下のとおり。
32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 |
清水 | 浦和 | 名古屋 | C大阪 | 福岡 | 札幌 | 大分 |
次の清水に勝って早々に安全圏に到達したいところですが、清水も残りカードからすると、柏からは勝点3を取りたいところ。試合終盤まで同点の場合には、お互い勝点1ずつでも十分という心理も働きやすいかもしれません。
その他では、順位の近いC大阪(35節)や下位からの取りこぼしが多い福岡(36節)のどちらかに絞って勝点3を取りにかかる、というのもありかもしれません。この2チームはACLに届くこともないでしょうし、もう落ちることもほぼありません。すると、ターゲットとしては比較的狙いやすいかも?
37節の相手は札幌で、札幌は下位相手の取りこぼしが少ないです。対下位チームとの対戦に限ると3位の神戸並みに勝点を取ることが難しいです。そして、最終節の相手は大分です。最終節時点で安全圏に到達していない場合には、ここからほとんど勝点を積み上げていないというチーム状況ですし、大分の降格が決まっていない場合には、かなりきつい試合になりそうですね。
このように考えると、36節までに勝点37に載せたいところだと思います。
14位・G大阪
G大阪は勝点4獲得で勝点37に到達です。残り7戦で1勝1分けで到達です。
G大阪の残りの対戦カードは、以下のとおり。
32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 |
浦和 | 鳥栖 | 横浜M | 大分 | 名古屋 | 川崎 | 湘南 |
残り7戦で1勝1分けだと何となくいけそうな気もしますが、ここからの対戦カードがなかなかハードです。1位川崎(37節)、2位横浜M(34節)、4位名古屋(36節)、5位浦和(32節)、7位鳥栖(33節)と、7試合のうち5試合が今シーズン好調なチームが相手です。上位2チームは次元の違う強さですし、鳥栖にしても33節時点ではまだまだACL進出の芽が残っていることでしょう。
一方で、下位は35節の大分と38節の湘南。38節で残留が決まっていない状況だと、やはりそのときのチーム状況はなかなか厳しい状況だと思いますので、35節の大分には是が非でも勝ちたいところだと思います。
36節までには残留を決めたいですね。
15位・清水
清水は勝点5獲得で勝点37に乗ります。残り7戦で1勝2分け又は2勝で到達です。
清水の残りの対戦カードは、以下のとおり。
32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 |
柏 | 川崎 | 東京 | 札幌 | 広島 | 浦和 | C大阪 |
下位チームとの対戦が次節の柏しか残っていません。ただ、他の残りカードについては、34節東京、35節札幌、36節広島、38節C大阪とACLも降格も無いチームとの対戦が多く残っています。
柏のところにも書きましたが、順位の近い柏には何とか勝ちたいところですが、試合終盤まで同点で勝点を1ずつ分け合っても十分です。
その他に勝ち点3を狙うとすると、下位への取りこぼしの多い広島か、順位の比較的近いC大阪でしょうか。ただ、最終節で勝点3を取らなければならない状況はかなりヘビーなので、何とか36節の広島に勝ちたいところですね。
16位・徳島
徳島は勝点8獲得で37に到達します。残り7戦で2勝2分け又は3勝する必要があります。
徳島の残りの対戦カードは以下のとおり。
32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 |
横浜C | 大分 | C大阪 | 神戸 | 東京 | 湘南 | 広島 |
7戦3勝というとかなりハードルが高そうですが、7戦中3戦が降格圏のチームで、その他も12位のC大阪や比較的取りこぼしの多い広島等勝点を拾いやすそうな対戦が多く、対戦相手には恵まれている印象です。
32節横浜C戦、33節大分戦の結果が今年のJ1残留チームがどこになるかということにかなりの影響を与えそうです。
17位・湘南
湘南は勝点10獲得で勝点37です。残り7戦で3勝1分けする必要があります。
湘南の残りの対戦カードは以下のとおり。
32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 |
鳥栖 | 横浜C | 札幌 | 広島 | 仙台 | 徳島 | G大阪 |
残り7戦を 3勝1分けというとなかなかハードに聞こえますが、上位との対戦は次節の鳥栖のみで、34節の札幌、35節の広島は、ACLも降格も無さそうな位置にいます。その他は、33節横浜C、36節仙台、37節徳島と残留争いのチーム同士の対戦が続きます。
残留争いチームに勝点3を献上することなく、確実に拾っていくことでまだまだ残留が見える位置にいると思います。簡単ではないですが、十分に残留可能であると思います。
18位・仙台~20位大分
3チームの残りの対戦カードは以下のとおり
順位 | TEAM | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 |
18 | 大分 | 仙台 | 徳島 | 福岡 | G大阪 | 鹿島 | 横浜C | 柏 |
19 | 仙台 | 大分 | 広島 | 神戸 | 名古屋 | 湘南 | 福岡 | 鹿島 |
20 | 横浜C | 徳島 | 湘南 | 鳥栖 | 福岡 | 神戸 | 大分 | 札幌 |
37に到達するには、大分は+13、仙台は+14、横浜Cは+15が必要です。3チームともとにかく勝ち続けるしかありません。どのチームにどう、と考えていられる状況にはないでしょう。
ただ3チームとも下位同士の対戦を残しているため、ここで勝点3を取り切って勢いが付けば、奇跡の残留もあるかもしれません。
次節は、10/16,17とちょっと間をあけて清水vs柏、横浜Cvs徳島、大分vs仙台と下位チーム同士の対戦が3カードもあります。直接対決の1勝は相手をその場に留まらせ自分のみが上がっていくので重要度が増しますよね。12/4の最終節まであと2か月。最後に笑うのはどのチームになるのでしょうか?
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
それではー。

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