2021年のJ1リーグも33節を終え残り5節となりました。前回の記事でも書きましたが、実質的にJ1の残留争いは、清水・湘南・徳島・大分の4チーム2枠の争いに入ったと思っています。今回は、この4チームに絞って今後の展開を考えてみたいと思います。
ちなみに、前回の記事はこちら
第33節終了時の下位順位表
33節終了時点での下位の順位表は、以下のとおり。
順位 | TEAM | 勝点 | 試合数 | 得失差 |
13 | G大阪 | 37 | 33 | -13 |
14 | 柏 | 37 | 33 | -15 |
15 | 清水 | 32 | 33 | -16 |
16 | 湘南 | 31 | 33 | -6 |
17 | 徳島 | 30 | 33 | -20 |
18 | 大分 | 28 | 33 | -25 |
19 | 仙台 | 26 | 33 | -26 |
20 | 横浜C | 25 | 33 | -40 |
G大阪が鳥栖に勝利し柏を抜きました。柏は浦和に1-5と大敗し14位へ。清水は0-1と川崎に敗れましたが順位は変わらず。湘南は横浜Cに2-1で勝利し徳島を抜いて降格圏脱出。横浜Cは最下位に転落。徳島と大分は1-1の引き分け。仙台は2-0で広島に勝利し、最下位を脱出しました。
過去のデータから残り試合数が少なくなると1節当たり勝点1を詰めるのは実質的に厳しくなります。19位仙台は、勝点26で残留圏にいる湘南と勝点5差があり、残り5節での逆転はかなり厳しくなりました。一方、G大阪、柏は、15位清水と勝点差5をつけており、少なくとも降格圏まで落ちる可能性はかなり低い所まで来ています。
このため、残留争いは勝点32の15位清水~勝点28の18位大分までに絞られてきているといえるのではないかと思います。清水・湘南・徳島・大分について、それぞれ見ていきたいと思います。
15位清水
今シーズンの戦績:7勝11分け15敗(勝点32)得点31失点47得失差-16
最近5節の戦績:2勝3敗(勝点6)得点4失点6
VS仙台 H○2-1、VS神戸 H●0-2、VS福岡 A○2-1、VS柏 H●0-1、VS川崎 A●0-1
予想残留ライン勝点37を稼ぐには:2勝3敗、1勝2分け2敗、5分け
残り5節の対戦相手:VS東京 A(9位・勝点46)、VS札幌 H(11位・勝点43) 、VS広島 H(10位・勝点45) 、VS浦和 A(5位・勝点58) 、VS C大阪 H (12位・勝点42)
対戦相手の勝点合計: 234
ここ5試合でVS神戸(3位)、VS川崎(1位)が入っての2勝3敗であり、決して調子は悪くないように感じます。ただ、ここ5試合で毎回失点している点が気になるところです。
浦和を除けば残りのカードは中位との対戦であり、残留を争う他のチームに比べて対戦相手には恵まれていないような印象です。ただ、対戦相手を見る限り、2勝or1勝2分けは決してクリアできない壁ではないと思います。
残されているアウェイ戦は東京、浦和と移動距離が短く、負担が小さいのも良い点ではないでしょうか。残り5試合で徳島との勝点2差をひっくり返されなければ残留できる、というのが心理的にどう働きますか?
16位湘南
今シーズンの戦績:6勝13分け14敗(勝点31)得点33失点39得失差-6
最近5節の戦績:1勝2分け2敗(勝点5)得点5失点6
VS福岡 H△1-1、VS川崎 A●1-2、VS横浜M H●0-1、VS鳥栖 A△1-1、VS横浜C H○2-1
予想残留ライン 勝点37を稼ぐには:2勝3敗、1勝3分け1敗
残り5節の対戦相手:VS札幌 A(11位・勝点43) 、VS広島 H(10位・勝点45) 、VS仙台 A(19位・勝点26) 、VS徳島 H(17位・勝点30) 、VS G大阪 A(13位・勝点37)
対戦相手の勝点合計: 181
ここ5試合に関しては清水と似ていて、2敗の相手は川崎(1位)、横浜M(2位)であり、そこを除くと1勝2分けであり、決して調子は悪くないように見えます。毎試合失点している点についても清水と同じく気になるところです。
残留争い4チームの中では残り5節の対戦相手に最も恵まれている印象です。対戦相手を考えれば、2勝or1勝3分けは、決して超えることのできない壁ではないでしょう。順位が1つ下の徳島に対して得失差で優位なこと、37節の直接対決をホームで戦えることは心理的に○だと思います。
17位徳島
今シーズンの戦績:8勝6分け19敗(勝点30)得点29失点49得失差-20
最近5節の戦績:2勝1分け2敗(勝点7)得点9失点9
VS川崎 H●1-3、VS仙台 A○1-0、VS鳥栖 H○3-0、VS横浜C A●3-5、VS大分 H△1-1
予想残留ライン 勝点37を稼ぐには:2勝1分け2敗、1勝4分け
残り5節の対戦相手:VS C大阪 H(12位・勝点42) 、VS神戸 A(3位・勝点61) 、VS東京 A(9位・勝点46) 、VS湘南 A(16位・勝点31) 、VS広島 H(10位・勝点45)
対戦相手の勝点合計:225
ここ5試合で3得点の試合が2、一方3失点以上の試合も2と、出入りの多い印象があります。守備がどこまで安定するかによって残留圏に上がれるか否かが決まりそうです。
残りの対戦相手は清水に次いで厳しい印象があります。残りの対戦相手を考えると、湘南に勝点を離されないよう付いていき、37節の直接対決で引きずり降ろすというのが残留へのストーリーでしょうか。
18位大分
今シーズンの戦績:7勝7分け19敗(勝点28)得点24失点49得失差-25
最近5節の戦績:2勝2分け1敗(勝点8)得点4失点2
VS鳥栖 A△0-0、VS名古屋 A●0-1、VSC大阪 H○1-0、VS仙台 H○2-0、VS徳島 A△1-1
予想残留ライン 勝点37を稼ぐには:3勝2敗、2勝3分け
残り5節の対戦相手:VS福岡 A(8位・勝点47) 、VS G大阪 H(13位・勝点37) 、VS鹿島 A(6位・勝点56) 、VS横浜C H(20位・勝点25) 、VS柏 A(14位・勝点37)
対戦相手の勝点合計: 202
ここ5試合で2勝2分け1敗と残留争い4チームの中で最も調子が良い印象です。守備も3試合で無失点、2試合で1失点と複数失点を許しておらず、大きく崩れることが無い印象なのも○。
残りカードを見る限り、3勝2敗というのは不可能なラインではないと思いますが、3勝2敗ペースで行った場合であっても、残留を争う他のチームが同じように勝点を積み重ねていくと順位が変わりません。この点、他のチーム次第な部分がある点は、心理的に厳しいと思います。また、残り5試合のうち2試合が関東でのアウェイ戦であり、終盤の疲労が溜まってきたところでの長距離の移動も気になります。
泣いても笑っても後5節。次節の34節は全カードが11/3(水)のデーゲームで、下位同士の対戦はありません。その次は同じ週の土日に第35節があり、連戦となります。
また対戦が進んだら気になった点を記事にしていきたいと思います。
それではー。