9/10-12に行われた第28節を終え、川崎と神戸を除き各チームの残り試合数が残り10試合となりました。今回は、今期のこれまでの下位チームの獲得した勝点から残り試合で獲得可能な勝点を予測し、現在の勝点との合計でどこが残留するかを予想してみたいと思います。
まずは28節終了時点の下位順位表
まずはおなじみとなりました13位以下のみを載せた順位表から。
順位 | TEAM | 勝点 | 試合数 | 得失差 | 試合残 | 1試合当たり勝点 | 勝点40まで |
13 | 柏 | 33 | 28 | -8 | 10 | 1.18 | 7 |
14 | G大阪 | 30 | 28 | -9 | 10 | 1.07 | 10 |
15 | 湘南 | 26 | 28 | -5 | 10 | 0.93 | 14 |
16 | 清水 | 26 | 28 | -14 | 10 | 0.93 | 14 |
17 | 徳島 | 23 | 28 | -20 | 10 | 0.82 | 17 |
18 | 仙台 | 22 | 28 | -24 | 10 | 0.79 | 18 |
19 | 大分 | 20 | 28 | -27 | 10 | 0.71 | 20 |
20 | 横浜C | 18 | 28 | -38 | 10 | 0.64 | 22 |
今期(2021シーズン)のJ1は16位以上が残留、下位4チームが降格です。今の順位表でいくと、柏、G大阪、湘南、清水が残留、徳島、仙台、大分、横浜Cが降格、ということになります。
過去10シーズンにおいて降格チームの1つ上の順位で残留したチーム(今年で言えば16位のチーム)の1試合当たり勝点は、1.06だったとのデータがあります。1.06に今期の試合数である38を掛けると、おおよそ40になります。つまり過去10シーズンのデータから予想できる残留ラインは、勝点40ということができます。
ただ、現在14位のG大阪が1.06のラインに一番近い位置にいます。そして1試合当たり勝点が0.93である湘南、清水まで残留ラインの上にいることを考えると、今期は残留ラインが40よりも少し下になるかもしれません。ちなみに、0.93×38=35.34なので、今年の残留ラインは、36~39のあたりでしょうか?
下位8チームが獲得しているチーム別1試合当たり勝点
下位8チームが1試合当たりどのくらいの勝点を得ているのかを対戦チームごとに出してみました。
例えば、下位8チームは、首位の川崎に対して今季12戦し勝点3(9敗3分)を得ています。これを1試合当たりに換算すると、3÷12=0.25となります。1勝1敗1分けの時の平均勝点が4÷3で1.33となるので、VS川崎ではほぼ勝点獲得が期待できない状況にあることが分かります。
これを全チームに対して計算をしました。当然、同じチーム同士は対戦できませんので、例えば、柏からの獲得勝点は、他の7チームの対戦成績から計算しています。
このようにして計算した、下位8チームが獲得しているチーム別1試合当たり勝点は、以下のとおりです。
1位 | 川崎 | 3/12 | 0.25 | 11位 | 広島 | 11/11 | 1.00 |
2位 | 横浜M | 4/13 | 0.31 | 12位 | C大阪 | 10/12 | 0.83 |
3位 | 鳥栖 | 5/11 | 0.45 | 13位 | 柏 | 7/10 | 0.70 |
4位 | 名古屋 | 9/12 | 0.75 | 14位 | G大阪 | 14/11 | 1.27 |
5位 | 神戸 | 6/12 | 0.50 | 15位 | 湘南 | 16/10 | 1.60 |
6位 | 浦和 | 8/13 | 0.62 | 16位 | 清水 | 15/12 | 1.25 |
7位 | 鹿島 | 8/12 | 0.67 | 17位 | 徳島 | 12/10 | 1.20 |
8位 | 福岡 | 9/10 | 0.90 | 18位 | 仙台 | 14/9 | 1.56 |
9位 | 東京 | 8/13 | 0.62 | 19位 | 大分 | 16/9 | 1.78 |
10位 | 札幌 | 6/11 | 0.55 | 20位 | 横浜C | 17/11 | 1.55 |
大まかに、上位のチームからは勝点が取りにくく、下位チームに行くにしたがって多くの勝点を得やすい、という傾向が出ています。当然ですね。それにしても上位3チームは突出しています。
一方、8位・福岡、11位広島のように順位の割に勝点を放出しているチームがあるのも確かなようです。これらのチームの目線だと、取りこぼしが多いということが数字で表れていますね。
これは、下位チームについても言えます。13位の柏は対下位チームで勝点をあまり放出しておらず、降格圏に沈む18位仙台~20位横浜Cは、下位チームにも勝点を放出しがちであることが表れています。
このチーム別1試合当たり勝点を残りの対戦カードに当てはめ、下位8チームが今後どれだけ勝点を積み上げることができるかを予想してみました。
チーム別1試合当たり勝点から計算した今後の予想獲得勝点と予想順位
順位 | TEAM | 勝点 | 予想獲得勝点 | 合計 |
13 | 柏 | 33 | 10.51 | 43.51 |
14 | G大阪 | 30 | 7.68 | 37.68 |
15 | 湘南 | 26 | 9.04 | 35.04 |
16 | 清水 | 26 | 7.53 | 33.53 |
17 | 徳島 | 23 | 10.14 | 33.14 |
18 | 仙台 | 22 | 10.35 | 32.35 |
19 | 大分 | 20 | 9.88 | 29.88 |
20 | 横浜C | 18 | 8.58 | 26.58 |
柏の対戦相手は、順に広島・G大阪・仙台・清水・浦和・名古屋・C大阪・福岡・札幌・大分となっています。上で出したチーム別1試合当たり勝点を足していくと、1.00+1.27+1.56+1.25+0.62+0.75+0.83+0.9+0.55+1.78=10.51となります。今までの結果からいくと、柏は勝点10.51を積み上げることが期待できます。現在の勝点33に予想獲得勝点を足すと、柏の合計勝点は43.51になります。
このようにしてみると、今後の予想獲得勝点は、単純に現在の順位通りにいかないことが分かります。7点台のG大阪と清水は、勝点を取りにくい相手との対戦が多いと言えます。10点台の柏はこのまま抜け出すことが予想されます。また、同じく10点台の徳島と仙台は、相性的には恵まれた対戦カードが残っている、と考えられます。
合計については、現在の順位から変動がありませんでした。ただ、16位の勝点が33又は34ということは考えにくいので、単純に予想獲得勝点のとおりに勝点を獲得することはないと思います。予想獲得勝点を1.4倍して現在の勝点に加えると、以下のようになり、合計の勝点がそれなりにあり得そうな値になります。
順位 | TEAM | 勝点 | 予想×1.4 | 合計 |
13 | 柏 | 33 | 14.71 | 47.71 |
14 | G大阪 | 30 | 10.75 | 40.75 |
15 | 湘南 | 26 | 12.66 | 38.66 |
16 | 清水 | 26 | 10.54 | 36.54 |
17 | 徳島 | 23 | 14.20 | 37.20 |
18 | 仙台 | 22 | 14.49 | 36.49 |
19 | 大分 | 20 | 13.83 | 33.83 |
20 | 横浜C | 18 | 12.01 | 30.01 |
そして、予想×1.4とすると、16位清水と17位徳島の順位が入れ替わります。予想×1.4を基にした合計で見てみると、前節の結果で仙台にも残留の芽が出てきたといえるかもしれません。また、大分も少し勢いが付いたら逆転のあり得る位置に上昇してきたように思えます。
前節でG大阪、湘南、清水、徳島が敗れて、仙台、大分が勝ったことの影響は思った以上に大きいような気がしてきました。
G大阪~大分までの6チーム3枠の争いとも考えられますし、よりシビアには、湘南・清水・徳島・仙台の4チーム2枠の争いとも予想できます。
いずれにせよ、柏は抜ける可能性が高そうだということは言えそうです。
また試合が進みましたら別の視点から残留予想を立ててみたいと思います。
それではー。
